最終更新日 2022年7月26日
タイトルがこのエッセイのすべてでもあるのだが、やりたいことをやることは本当に大切であると最近強く感じている。
「やりたいことをやろう」「好きなことをしよう」みたいな言い分はあちこちでも耳にするし、これまでは正直「意識高い系がなんか喋ってるな〜」ぐらいにしか考えていなかった。
でも、最近人の死に巡り会うことが多く、人間の命と人生の儚さを改めて前にすると、やりたいことをやらない理由なんてないし、やりたくないことやっている時間なんて人生にはないのだな、と身に染みて実感させられる。
目次
やりたいこととやりたくないこと
人は誰しも何かしら「やりたくないこと」をやって生きているものだ。
多くの人は働きたくないと思いながらも、生活費を稼ぐために大して興味もなくてやりたくない仕事に一日8時間を費やす。
人付き合いにしても、本当はそこまで会いたくないにも関わらず、ひとりぼっちになりたくないからと無理して人間関係を大切にしようとする。
誘いを何度も断ることにバツの悪さを感じ、「そろそろ会っとかないと」と考えて人付き合いをする人もいる。
やりたいことだけをやって生きていけるのであればそれが理想だけれど、現実的にはやりたいことだけをやって生きている人はゼロではないにしろ、ほとんどいないだろう。
「自分はやりたいことしかやっていません」と言っている人だって、少なからずやりたくないことをやっているものだ。
でも、そうした人たちはほかの大多数の人たちとは違い、やりたくないことに対する向き合い方が少し違うため、自分の中ではやりたいことしかやっていないのだと思い込んでいることが多い。
さて、どういうことだろう?
やりたくないことは、やりたいことをやるために必要
ほとんどの人にとって、やりたくないことはただのやりたくないことだ。
それをするとストレスを感じ、精神的に疲弊し、なんだか元気がなくなってくる。
自分の本心とは違うやりたくないことをやっているのだから、こうした状態になってしまうのも仕方のないことである。
だが、自分はやりたいことしかやっていないと思っている人は、やりたくないこともやりたいことの内だと理解しているのだ。
やりたくないことをやっていたとしても、それは自分が本当にやりたいことをやるために必要なことなのだから、やりたくないこともやりたいことの一部になる。
そうした考えでやりたくないことと向き合っている。
やりたくないことをやりたくないことだと思っている人と比べて、やりたくないことをやりたいことの一部だと考えて向き合っている人とでは、言うまでもなく精神的なストレスがまったく違う。
前者はやりたくないことをただの苦痛としか感じないが、後者はやりたくないことはやりたいことに必要なことだと理解しているので、やりたくないことをやっている時間も充実したものになる。
やりたいことをやらず、やりたくないことをやるな
現実的に考えて、本当にやりたいことだけをやって生きていくのは難しい。
でも、やりたいことのためにやりたくないことをやるのはほとんどの人にできることだ。
一番やっちゃいけないのは、やりたいことをやらずにやりたくないことをやることである。
やりたくないことをやるのであれば、そのやりたくないことはやりたいことをやるための一部でなければならない。
さもなければ、やりたくないことは苦痛として自分に降りかかり、人生をストレスまみれにしてしまうだろう。
よく言われるように、世の中のほとんどの事柄は考え方次第でどうにかなるものだ。
やりたくないことに対するストレスも、やりたくないことはやりたいことをやるために必要なものだと考えればやる気が出てくるものである。
生活のためだけに仕事をしている人は、やりたくないことがやりたいことに結びついていないため、仕事にストレスを感じやすい。
一方、仕事が自分の本当にやりたいことのために必要なものであれば、やりたくないことに対する精神的な疲労も少なくなる。
「やりたいことをやらずに、やりたくないことはやるな。やりたいことをやるために、やりたくないこともやれ」というのはそういう意味である。
人生の時間を無駄にしてはいけない
人生はやりたくないことだけをやっているほど時間はない。毎日はあっという間に過ぎ、気づけば1年が終わっている。
人生が有限である限り、やりたいことをやる時間も有限である。
やりたいことのためにやりたくないことをやる必要があるのであれば、やりたいことをやっている時間はさらに短くなるだろう。
だから時間を無駄にしちゃいけない。
やりたくないことだけをやって生きて、人生を無駄にしちゃダメだ。
後でやろうと思うのではなく、今すぐ、今日からやりたいことを始めるのだ。
もしかしたら、次の健康診断で重大な病気が見つかり、いきなり余命宣告されるかもしれない。
数ヶ月前はピンピンしていたのに、数ヵ月後には屍になっているかもしれないのだ。
人生は儚い、命の灯火はあっという間に消えていく。
やりたいことをやる覚悟を持とう
たとえ何者にもなれなくても、やりたいことをやっている瞬間だけ、人は本当の意味で自分らしくいられる。
自分に素直に正直に、自分らしく生きるためにはやりたいことを本気でやる必要がある。
世間の目だとか他人からの評価だとか、名声だとか富だとかに振り回されちゃいけない。
人生で本当に大切なことは決して多くはない。自分の心の声に従い、やりたいことをやるのはその一つである。
私は「物書き」というやりたいことのために、そのほかのやりたくないことをすべて受け入れている。
こうして物を書いている瞬間がたまらなく好きだからこそ、やりたくないことも頑張れるのだ。
やりたいことをやって生きていきたい人は、まずはその覚悟を持つことから始めてみよう。
「やりたいことをやらずに、やりたくないことはやるな。やりたいことをやるために、やりたくないこともやれ」
これが後悔しない人生への道標なのである。
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