最終更新日 2024年2月5日
こんにちは、竜崎(@ddd__web)です。
「人の役に立ちたい」「誰かの役に立ちたい」と思う気持ちは人間にとって自然なものです。
毎日意味があるのかわからないような仕事をしていると、もっと誰かの役に立つような仕事をしたいと思うことも少なくないでしょう。
ですが、「人の役に立ちたい」という言葉を聞くと、なんだかモヤっとしませんか?
- 人の役に立ちたいと言ってても、本心は自分のためでしょ。
- 他人のことよりも、まずは自分のために生きるべき。
- 周りにいい顔したいがために、偽善者ぶっているだけ。
このように思う人も少なくありません。
そこで今回の記事では、人の役に立ちたいと思う人の心理から、誰かの役に立つにはどうすればいいかを解説していきます。
「人の役に立ちたい」と思うのは立派な感情ですが、本心ではどう思っているのか。
人の役に立ちたい、誰かの役に立ちたいと思っている人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
人の役に立ちたいと思う人の心理
人の役に立ちたいと思っている人は、一体どういう心理で言っているのか気になる人も多いでしょう。
本当は自分のために言っているだけではないのか、偽善者ぶっているだけじゃないのか。
ここからは、人の役に立ちたいと思う人の心理について、心理学的な目線から解説していきます。
抑えておくべきポイントは、以下の3つです。
- 誰にも「人とつながりたい」という欲求があること。
- 社会的欲求を満たすことが幸せにつながる。
- 最終的な目的な自分の幸せ。
そでは詳しく解説していきます。
誰にも「人とつながりたい」という欲求がある
人間は元々社会的な動物であるため、人とのコミュケーションを本能的に求める生き物です。
誰しも「人とつながりたい」という欲求を持ち、他人と接することで社会とのつながりを持つことができます。
TwitterやインスタなどのSNSが流行るのも、根本的には「誰かとつながりたい」「誰かに見てほしい」「誰かと話したい」という欲求があるからこそです。
現代では常にスマートフォンを操作する人たちを「SNS中毒」と呼んだりしますが、「人や社会とのつながりを保つ」という意味では、SNSは一概に悪いものとは言えません。
そして、人とつながりたいという社会的欲求を強く持っている人ほど、人の役に立ちたいという気持ちも強くなります。
「人とつながりたい」「社会とつながりたい」という社会的欲求が強い人は、人の役に立ちたい気持ちが強い。
社会的欲求の強さは人それぞれ違います。
SNSなどで常に人とつながっているのが嫌だという人もいますし、LINEなどで夜通し電話するのが苦じゃない人もいます。
これはどっちが良いかという話ではなく、単なる性格の問題です。
社会的欲求が強い人もいれば、弱い人もいる。人の役に立ちたいという人もいれば、自分のために生きたいという人もいる。
人の役に立ちたいという人は、社会的欲求が強いがために、自分以外の他人の役に立ちたいと思うのです。
社会的欲求を満たすことが幸せにつながる
さきほど説明したように、他人とのつながりを求める欲求のことを、心理学では「社会的欲求」と呼びます。
人それぞれ強さは違うものの、人には社会とつながり、他人とコミュニケーションをとり、人の役に立ちたいという欲求が備わっているのです。
ではなぜ人には社会的欲求が存在するのか。
それは、他人とのつながりの中にこそ、生きがいや充実感、幸せといったものがあるからです。
社会的欲求を満たすことで、人は喜びや幸せの感情を強く感じる。
さらに、社会的欲求を満たすことでなぜ幸せを感じるのかというと、それによって自分の子孫を残せるチャンスが増えるからです。
社会の中でうまく生きていける人ほど生存確率は上がり、子孫を残せる確率も増える。
だから人間は、社会的欲求を満たすことで幸せを感じるように生まれつきプログラムされているのです。
「子孫を残したい欲求(遺伝子の働き)⇒社会の中でうまく生きる必要がある⇒人の役に立つことをする⇒喜びや幸せを感じるようにプログラム」
これは心理学ではなく遺伝子や生物学の話になってしまうので割愛しますが、「社会的欲求を満たそうとすることは人間にとって自然なこと」と覚えておきましょう。
そして、それはつまり「人の役に立ちたいと思うのも自然なこと」という意味でもあります。
もちろん、人の役に立ちたいと思わない人がいても、ダメな人間というわけではないので、勘違いしないでくださいね。
最終的な目的は自分の幸せ
社会的欲求を満たす方法として、人の役に立つことをするのは一番効果的です。
人の役に立てば他人から感謝され、社会の中でうまく生きていけるようになる。
だから人間には社会的欲求を満たすことで、喜びや幸せを感じるように脳がプログラムされているのです。
社会的欲求は人とのつながりの中で満たされるものであり、人の役に立てば社会的欲求を満たすことができる。
人の役に立ちたいという思いは社会的欲求を満たすことで実現でき、その社会的欲求を満たすには人の役に立つ必要がある。
心理学者であるアルフレッド・アドラーも、「他社貢献」こそ幸せに生きるコツだと述べています。
自分個人の利害のために生きるのではなく、他者の役に立つことをし、社会の中で一緒に生きる共同体に貢献してこそ、人は幸せに生きられる。
これこそ、人の役に立ちたいと思っている人の心理になります。
つまり、みんな心の奥底では「自分の幸せ」のために人の役に立つことをしたいと思っているということです。
これだけ聞くと「結局は自分のためじゃないか」と思う人もいるでしょうが、そもそも人は完全に他人のために生きることはできません。
どれだけ自己犠牲の精神がある人でも、心の奥底では自分のことを一番大切に思いながら行動しているものです。
だからといって、人の役に立ちたいという気持ちが偽善になるわけではありません。
最終的な目的は自分の幸せだとして、そのために人の役に立つことが必要であり、実際に人の役に立つことをするのは自然なことです。
社会的欲求を満たす行動で自分も他人も幸せになれるのだとすれば、何も問題はありません。
人の役に立たいと思う人は偽善者なのではなく、純粋に自分と他人の幸せを願っている人でもあるのです。
誰かの役に立つにはどうすればいいか
ここまでは、人の役に立ちたいと思う人の心理について解説してきました。
人の役に立ちたいと思う気持ちは偽善ではなく、自分と他人を幸せにするためのものです。
社会的欲求を満たすために人は誰かの役に立ちたいと思い、実際に行動を起こそうとします。
では、どうすれば誰かの役に立ち、社会的欲求を満たすことができるのか。
意識すべきことは、以下の3つです。
- 自分の好きなことで誰かの役に立つことを探す
- 「自分」ではなく「他人」のためになるかを考える
- まずは自分の周りの人の役に立つことをする
それぞれ詳しく解説していきます。
自分の好きなことで誰かの役に立つことを探す
誰かの役に立ちたちと思ったときは、まずは自分の好きなことで誰かの役に立つことを探してみましょう。
というのも、誰かの役に立っている人は、自分のやりたいことを通して誰かの役に立っているケースが多いです。
一方、自分に向いていないことや、本当はやりたくないことだけど、誰かの役に立つからとやっていることはまず長続きしません。
おそらく、人の役に立ちたいと言っている人が偽善者に見えるのは、やりたくないことを「人の役に立つから」という理由でやっているように見えるからでしょう。
本気で誰かの役に立ちたいと思うのであれば、自分の心を満たした上で、他人の役に立つことが大事です。
誰かの役に立ちたいなら、自分のやりたいことで自分を満たし、その上で誰かの役に立つことを探す。
仕事でいえば「人の役に立つ仕事」はたくさんあり、介護職や接客業、人とのコミュニケーションを通じる仕事などは人の役に立っている仕事だといえます。
ですが、これらの仕事も自分に向いていない、得意じゃない、好きなじゃなければ嫌気が差し、すぐにやめてしまうでしょう。
誰かの役に立ちたいという気持ちは立派ですが、それだけでは誰かの役に立つことはできません。
まずは自分の好きなことや得意なことを考え、それが「誰かの役に立たないか?」と視点を変えて考えていくのがおすすめです。
今の時代では「ゲームが好き」というものでも、YoTubeでゲーム配信をすれば、見ている人を楽しませることで誰かの役に立つことができます。
現代では一見何の役に立たなそうなことでも、視点を変えるだけで誰かの役に立つことができるのです。
「自分」ではなく「他人」のためになるかを考える
「誰かの役に立ちたい」と思っている以上、少なくとも他人のためになることをしなければなりません。
やっていて自分が楽しいと感じるかどうかも大切ですが、それ以上に他人のためにならなければ誰かの役には立てません。
自分だけが満足しているのはただの自己満足であり、満足を他人にも与えることで誰かの役に立つことができます。
ゲーム実況で視聴者がいて、その人たちが配信を見て楽しんでいるのであれば、ゲームすることで誰かの役に立っている。
曲を作ったり本を書いたりしても、誰も見たり聞いたり楽しんだりしないのであれば、ただの自己満足で誰の役にも立っていない。
誰かの役に立ちたいと思ったときは、「どのように他人に満足を与えるか」を考えなければなりません。
言うまでもなく、現代には他人に満足を与えるための手段がたくさんあります。
テクノロジーの発展がSNSを生み、そのSNSが社会的欲求を満たすツールとなり、誰かの役に立つことにも使うことができます。
ゲームが好きならゲーム配信、小説が好きなら「小説家になろう」や「カクヨム」で自分の作品を発表してみる。
写真が好きなら綺麗な写真を撮ってインスタにアップする、悩んでいる人に何か伝えたいならブログを書くなど。
少し考えるだけでも、自分の好きなことを通して誰かの役に立つ方法はたくさんあります。
もし「自分にはなにもない」と思っているのであれば、まずは自己分析を通じて、自分の強みと弱みを把握してみましょう。
たとえ弱みしかなくても、その弱みを活かすことで誰かの役に立つこともあります。
誰かの役に立ちたいなら、「自分は他人に何を与えられるか」をじっくり考えてみましょう。
まずは自分の周りの人の役に立つことをする
「誰かの役に立ちたい、でも自分には何もないしどうすればいいかもわからない」
こうした人は、まずは自分の周りの人の役に立つことからはじめてみるのがおすすめです。
たとえば家族や友達、恋人を喜ばすために一生懸命何かをする。
それで相手が喜んでくれるのであれば、自分は人の役に立っていると実感できるでしょう。
もちろん、自分が嫌なことを無理してやる必要はありません。
何度も言うようにそれは自己欺瞞になり、偽善的な行いに見えるので周りからもあまりよく思われません。
身近な人の役に立つときに大事なのは、それが本当に相手のことを思っても行動なのかどうかという点になります。
ただ周りからいい人に見られたいからと優しくするのは偽善者です。
一方、本気で相手に喜んでほしいからと行動するのは、純粋な社会的欲求に動かされた結果です。
誰だって自分の大切な人や好きな人が喜んでくれれば、悪い気はしないでしょう。
「人の役に立っている」という感情は、あたり前ですが人の役に立つことでしか得られません。
ですが、どんなに小さなことであっても、他人から感謝されれば人の役に立っていると実感できます。
家族に何かプレゼントしたり、友達にご飯をおごったり、恋人にサプライズプレゼントしたりなど、些細なことでも人の役に立つことはできるのです。
今すぐ誰かの役に立ちたいなら、まずは自分の周りの家族や友達、恋人や職場の人たちを喜ばすことからはじめてみましょう。
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【まとめ】やりたいことを見つけるよりも、誰かの役に立つほうが簡単
今回の記事では、人の役に立ちたいと思う人の心理から、誰かの役に立つにはどうすればいいかを解説してきました。
まとめは以下のとおりです。
- 人の役に立ちたいと思うのは、社会的欲求があるから。
- 社会的欲求を満たすことで、人は喜びや幸せを感じる。
- 誰かの役に立つには、自分の好きなことから探してみる。
- 「他人に何を与えられるか」が大事。
- 何もないなら、まずは身の周りの人たちの役に立つことをする。
人の役に立ちたいと思うのは、社会的欲求に根付いた人間の自然な欲求です。
最終的な目的は自分のためではありますが、だからといって偽善者というわけではありません。
自分のためになりながらも、誰かの役に立つことがしたいと思うのは、社会の中で幸せに生きるためにも必要なことです。
社会的欲求を満たすことができれば、誰かの役に立ちつつ、人生や自分自身に満足できる。
人はみんな自分のために生きていますが、他人に迷惑をかけない限りは利己的な動機でも問題ありません。
ましてや、誰かのために役に立つことをするのですから、周りから偽善者だの言われる筋合いもありません。
現代では誰かの役に立つ方法はたくさんあります。
やりたいことがないと悩む人は多いですが、やりたいことを探すよりも「誰かの役に立てる方法」を探すほうがずっと簡単です。
誰かの役に立ちたいと思っている人は、自分の好きなことを通して誰かの役に立つか、自分の周りにいる人たちを喜ばすことからはじめてみましょう。
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