最終更新日 2024年2月5日
こんにちは、竜崎(@ddd__web)です。
世の中には「人の意見を受け入れられない人」「指摘を受け入れられない人」がたくさんいます。
そうした人は他人に何か言われるとすぐに否定されたと思い込んだり、意見の違う相手を不快に思ったりします。
実際、人は誰しも自分の意見が間違っているとは思いたくない生き物です。
自分の間違いを認めることを恥ずかしく感じ、なんとなく自分が間違っていると感じていても、多くの人はそれを素直に認めることができません。
では、なぜ素直に人の意見を受け入れられないのか。
それには人間のバイアスが深く関係しています。
- 確証バイアス
- 認知バイアス
- 後知恵バイアス
- 正常性バイアス
- 生存者バイアス
- 自己奉仕バイアス
バイアスとは先入観や思い込みのことであり、人の意見を受け入れられない人のバイアスは「確証バイアス」と呼ばれています。
確証バイアスに陥っている人は人の意見を受け入れられず、自分の意見に固執する傾向が強いのです。
そこで今回の記事では、人の意見を受け入れられない人の心理から、素直に他人の意見を受け入れるにはどうすればいいかを解説していきます。
確証バイアスについて理解すれば、他人の意見を受け入れられない人の心理がわかり、うまく対処することができるでしょう。
もちろん、自分がそうだった場合にも効果的なので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
人の意見を受け入れられない人とは
はじめにも言ったように、人の意見を受け入れられない人の心理は、確証バイアスを理解することでわかるようになります。
確証バイアスとは、仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のことである。
引用:確証バイアス
つまり簡単に言うと、「自分に都合のいい情報を集め、反対意見は受け入れない心理的傾向のこと」です。
確証バイアスは主に研究者や科学者によく見られるバイアスですが、一般人でも自分の意見に固執するためにこのバイアスに陥っている人が少なくありません。
ここからはまず、確証バイアスのわかりやすい具体例から、人の意見を受け入れられない人の特徴を解説していきます。
確証バイアスの具体例
確証バイアスは日常生活の中にもたくさん見られます。
たとえば、仕事での確証バイアスの例を見ていきましょう。
あなたはある大きな仕事を任されました。
1週間後のミーティングでプロジェクトの戦略の詳細を上司に説明し、納得させなければなりません。
おそらくあなたは、ありとあらゆる情報を集めるでしょう。
過去の成功例をいくつも調べ上げ、成功するであろう戦略を練り上げ、パワーポイントを使って上司に説明します。
しかし、上司があなたの戦略の穴を見つけ、それでは絶対にうまくいかないと言われました。
ですが、あなたは上司の意見を受け入れることができません。
なぜなら確証バイアスに陥っているからです。
この場合、確証バイアスによって上司の意見は「反対意見」としか映らず、「自分の意見を否定する聞く価値がない意見」だと感じてしまいます。
自分に都合の悪い意見は受け入れず無視し、自分の意見を擁護する意見しか受け入れられない。
これが確証バイアスというものです。
確証バイアスを悪化させる認知的不協和
確証バイアスは、自分にとって都合の悪い情報を受け入れない心理的傾向のことを指します。
そしてこの確証バイアスと切っても切れない関係にあるのが「認知的不協和」という心理状態です。
認知的不協和とは「自分の意見に合わない情報に不快感を感じる現象のこと」を指す心理的用語のことです。
認知的不協和状態になると、自分とは違う意見を持っている人のことを不快に感じたり、否定してくる相手を疎ましく感じてしまいます。
人は認知的不協和を解消するために自己欺瞞をおこない、自分を正当化する。
自己欺瞞と自己正当化に関しては、以下の記事で詳しく解説していますのでぜひ読んでみてください。
つまり、人の意見を受け入れない人には「認知的不協和」と「自己欺瞞」、そして「自己正当化」といった現心理が複雑に絡み合っているのです。
人間の脳は自分を正当化するために確証バイアスに陥り、認知的不協和を解消するために自己欺瞞をおこないます。
人の意見を受け入れない確証バイアスも、突き詰めれば自分を守るための行動です。
誰だって自分を否定したり間違いを認めたりするのは、あまり気持ちのいいものではないでしょう。
ですが、その心理が確証バイアスを引き起こし、他人の意見を受け入れられなくさせるのです。
人の意見を受け入れられない人の特徴
自己正当化の多くは自分を守るためにおこなわれます。
確証バイアスも「自分は間違っていない」「自分は正しいと思い込みたい」という心理により、人の意見を受け入れられなくなります。
最近の例で言えば、コロナの反ワクチン派の人たちも、確証バイアスに陥っているといえるでしょう。
- ワクチンの副反応ばかりに焦点を当て、「ワクチンが有害である証拠(データ)」ばかりを並べ立てる。
- 逆に「ワクチンがたくさんの命を救っているという証拠(データ)」のほうには見向きもしない。
人は誰しも何かしらの意見を持っていますが、実は頭のいい人のほうが他人の意見を受け入れられないことが多いです。
- プライドが高く、間違ったり失敗するのを恥ずかしいと思っている。
- 他人のことを見下したり、バカにしたりする。
- いつも自分の考えや意見が正しいと思っている。
自分は頭がいいと思っている人は「自分が間違えるはずはない」という思い込みから、他人の意見は間違っているので真剣に聞く必要がないと思っています。
たとえ自分の意見が間違っていると薄々感じていても、自分の間違いを認められず、なんとか自分の意見が正しい情報を見つけようとする。
反ワクチンの人たちをはじめ、占いや陰謀論などを信じる人はこういうタイプの人が多いです。
頭のいい人はプライドも高いため、他人の意見を素直に受け入れられません。
人の意見を受け入れられない人はバカな人ではなく、プライドや根拠のない自信によって自分の間違いを認められない人なのです。
素直に人の意見を受け入れるには
人の意見を受け入れられない状態だと、一緒仕事をする人や友達、あるいは恋人ともうまくいかなくなります。
自分の意見に固執し、反対意見を「否定」としか考えられず、他人のことを疎ましく感じる。
しかし、これでは自分にも他人にもいいことは何ひとつありません。
自分の意見に自信を持つのも大切ですが、それ以上に人の意見を受け入れることも大切です。
そこでここからは、素直に人の意見を受け入れるにはどうすればいいかを解説していきます。
必要なのは、主に以下の3つです。
- 常に自分を疑う。
- 第三者の意見を尊重する。
- 謙虚さを忘れない。
それぞれ詳しく解説していきます。
常に自分を疑う
人の意見を受け入れるためには、まず第一に「常に自分を疑う」ことが大切です。
人の意見を受け入れられない人には「自分を信じたい」という心理があります。
そして自分を信じたい気持ちが強ければ強いほど、人の意見を受け入れられない心理も強くなるものです。
では、どうしてそこまでして自分を信じたいのか。
言うまでもなく「自分を守るため」ですね。
人は自分を守るために、自分の考えや意見を信じている。
自分を守ろうとすることは悪いことではありませんが、確証バイアスはそうした心理を持っている人に強く働きます。
だからこそ「常に自分を疑う」ことが大事なのです。
「自分は間違った意見を持っているかもしれない」と考えることができれば、傲慢になることなく他人の話に耳を傾けることができます。
どんなに自分に自信があっても、常に間違っているかもしれないと考えること。
はじめは難しいかもしれませんが、自分の意見を客観的に見るように意識することで、自分の意見だけに固執することもなくなるでしょう。
第三者の意見を尊重する
「第三者の意見を尊重する」ことも、自分の意見だけに捉われないために必要なことです。
実際、人の意見を受け入れられない人の多くは、他人の意見に価値がないと思っています。
あの人はバカだから、話を聞くだけムダだ。
このような見下した目で他人を見る人は、自分が間違っているということに気づかず、他人の意見に一切聞く耳を持ちません。
こうした状態から抜け出すためには、第三者の意見が必要不可欠です。
よく言われるように、人は他人の欠点はよく見えても、自分の欠点には中々気づけません。
人の意見を受け入れられない人にも同じことが言えます。
人の意見を受け入れられない人は、自分が人の意見を受け入れていないとは気づかず、第三者に指摘されてはじめて気づくのです。
第三者の意見は、自分に都合のいい状態から目を覚まさせてくれる。
自分の周りに人の意見を受け入れられない人がいるのであれば、本人に直接「あなたは人の意見を受け入れないね」と言ってみましょう。
あるいは、自分が他人の意見を受け入れられないのであれば、積極的に第三者の意見に耳を傾けてみましょう。
人の意見にはたくさんの気づきがあり、それらは人の間違いを正し、幅広い視点から物事を考えさせてくれる助けになります。
謙虚さを忘れない
人の意見を受け入れるように意識する上で、もっとも大事なのは「謙虚さを忘れない」ことです。
謙虚さは「常に自分を疑う」ともつながりがあります。
謙虚さがなければ自分を疑うことはできませんし、自分を疑っているからこそ謙虚でいられるのです。
- 謙虚さ⇒自分の知識には限界があることを知り、自分を疑う。
- 自分を疑う⇒自分は間違っているかもしれないと考え、謙虚になる。
人間の知識も含め、世の中には確かなものは存在しません。
自分の意見が正しいと思っていても、状況や環境が変わるだけで「正しさ」なんてものは簡単にひっくり返ります。
そうしたときに自分の間違いを素直に認め、人の意見を受け入れるために必要なのが「謙虚さ」です。
謙虚さを忘れずにいれば、自分の意見だけに固執することはなくなります。
人生での大きな失敗の大半は、人の意見を受け入れないこと、つまり自分の意見や考えに固執して起こることを覚えておきましょう。
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【まとめ】人の意見を受け入れられない人は、自分を疑うことからはじめよう
今回の記事では、人の意見を受け入れられない人の心理から、素直に他人の意見を受け入れるにはどうすればいいかを解説してきました。
まとめは以下のとおりです。
- 人の意見が受け入れられない人は、自分に自信を持っている。
- 自分に自信を持つことで確証バイアスに陥り、他人の意見を無視する。
- プライドが高い人ほど、他人の意見を素直に受け入れられない。
- 人の意見を受け入れられないのは、自分を守るためでもある。
- 人の意見を受け入れるには、自分を疑い、他人の意見を尊重し、謙虚になる必要がある。
人の意見を受け入れられない人は、さまざまな場面で損をしてしまいます。
他人からしても、自分の意見に固執して話を聞かない人とは付き合いたいとは思わないでしょう。
自分勝手な人や自己中心的な人は、確証バイアスに陥り、人の意見を受け入れられなくなっています。
確証バイアスは自分が信じているものしか信じない見ないので、一度陥ると抜け出すのが難しいです。
ですが、常に自分を疑い、他人の意見を尊重し、謙虚な姿勢を持っていれば、人の意見を受け入れることができます。
人の意見にはたくさんの気づきや金言が眠っているので、職場の人間や友達、恋人といった人たちの意見は大切しておきたいところですね。
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人間関係が上手くいってない人の意見や助言を聞く事ができず悩んでいます。
受け入れてしまうと、相手を優位に立たせてしまったようで、指図されている感じがします。
また、昨日私の仕事を手伝うと言ってくれたのですが断りました。心の許せる人に頼みました。そしたらいじめられた、と他の人に言ったそうです。
自分もやっているのに、きづかないのか?
とはいえ、素直になりたいし、負けや受け入れてかわいい女性になりたいんですが、なかなかできません。
たいへん参考になりました。