【侘び寂びとは】幸せに生きるために必要な侘び寂びの心。

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最終更新日 2023年7月10日

こんにちは、竜崎(@ddd__web)です。

日本にはその昔「侘び寂び」という文化が存在していました。

現代では「侘び寂び」という言葉を聞くことは少なくなっていますが、その文化も今ではほとんど消えてしまっています。

実際、多くの人は侘び寂びについての知識はほとんどなく、今ここではじめて耳にしたという人も少なくないでしょう。

しかし、侘び寂びの心を理解することは、今の時代を生きる人たちにはとても大切なことだと思っています。

現代人の無気力や創造力の欠如、チャレンジ精神の減退といった問題の数々。

侘び寂びの心をはじめ、禅の心を再び日本人に目覚めさせることができれば、そうした現代人の悩みの多くも解決できると思っています。

今回の記事では、侘び寂びとはどういうものなのかについて詳しく解説していきます。

興味がある人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

 

侘び寂びとは

おそらく「侘び寂び」と聞いても、どういう意味なのか理解できる人は少数でしょう。

そこで、まずはWikipediaに書いてある「侘び寂び」と、「侘び」「寂び」両方の概念について見ていきます。

わび・さび(侘・寂)は、日本の美意識の1つ。一般的に、質素で静かなものを指す。

本来侘(わび)と寂(さび)は別の概念であるが、現代ではひとまとめにされて語られることが多い。

引用:わび・さびーwikipedia

現代では、上記のような意味で「侘び寂び」という概念が説明されています。

この定義を現代の生活に言い換えると、次とおり。

現代人の価値観の拝金主義という思想を捨て、今自分が手にしているものの中に満足を見出し、自然的なモノの中に趣(おもむき)を感じる美意識。

ここで注意すべき点は、侘び寂びは決して我慢して質素な生活をするわけではないこと。

美意識を身につけた上で、あくまでも自然に質素な生活を求めるようになることが大事です。

 

「侘び」に込められている意味

侘び寂びという言葉は、一つの概念のように捉えられることが多いです。

しかし、本当に侘び寂びの心について理解したいのであれば、「侘び」と「寂び」それぞれに込められている意味について知る必要があります。

再びWikipediaから引用すると、「侘び」の意味は以下のとおり。

侘(わび)とは、「貧粗・不足のなかに心の充足をみいだそうとする意識」のことをいう。

引用:わび・さびーwikipedia

侘びの本質は「足るを知る」ということです。

つまり、今自分が手にしているものの中から、心の充実を得るということ。

実際、多くの人たちは今の自分に足りないものばかりに目を向け、欲しいものばかりを求めています。

まるで、今手にしていないものを手に入れれば、幸せになれるとでも思い込んでいるかのようです。

しかし、心の充実というものは、決して外部からもたらされるものではありません。

たとえたくさんのモノを買っても、お金をたくさん稼いでも、心が貧相であればどこか満足しない人生になってしまう。

心の充実は、自分の内面の意識によってもたらされるものなのです。

「侘び」という言葉は、自分の意識を今手にしているものに向け、そこから幸せを感じる心こそ本当の心の充実である、ということを教えてくれます。

 

「寂び」に込められている意味

「侘び」には、今手にしているものに幸せを感じ、心の充実を得るという意味が込められています。

それに対し、「寂び」という言葉にはどういった意味が込められているのか。

こちらもWikipediaから引用すると、「寂び」の意味は以下のとおり。

寂(さび)は、「閑寂さのなかに、奥深いものや豊かなものがおのずと感じられる美しさ」をいう。

引用:わび・さびーwikipedia

寂びという言葉に込められている本質は、「美意識」です。

これはつまり、今手にしているものから心の充実を得る「侘び」に気づくために、「寂び」の美意識が必要ということ。

つまり、侘びと寂びは切っても切れない関係であり、侘びが寂びを生かし、寂びが侘びを生かしています。

だからこそ、侘び寂びは一つの概念として捉えられることが多いのです。

侘びがあるから寂びが身につき、寂びがあるから侘びに気づける。

寂びの美意識は、感受性が高い人ほど持っています。

何気ない日常から喜びや幸せを感じたり、ただそこにあるものに美しさを感じるという奥深い意識が核です。

よく、「幸せは手にするものではなく、気づくもの」と言われますが、寂びの美意識はまさにそのことを体現しています。

閑寂さの中に美しさを見出すことこそ、人間の幸せなのです。

もちろん、幸福観は人それぞれなので、侘び寂びの心がすべての人にとって幸せになるわけではありません。

ですが、侘びと寂びの意味を理解することで、見える世界は一変します

侘びの心で足るを知り、寂びの心で美意識を手にすれば、平凡な毎日が色づいて見えてくるのです。

 

幸せな人生に必要な侘び寂びの心

ここまで説明してきたとおり。侘び寂びという言葉は、日本人が持つ美意識のことです。

ですが、現代人の多くは侘び寂びとまったく逆の生き方をしています。

情報や広告によって欲望を刺激され、お金があればいつでも欲求を満たせるようになり、自然と触れ合う時間はどんどん減り、幸せに気づく感受性も低下している。

こうした状態では何をやっても心は満たされず、満足した生活を送ることはできません。

テクノロジーが進化し、昔と比べて時代がはるかに豊かになったからこそ、現代で幸せに生きるには侘び寂びの心が必要なのです。

 

テクノロジーの時代だからこそ侘び寂びが必要

侘び寂びが現代で重要だと思うのは、時代がこれからテクノロジーの時代になっていくからです。

人工知能の進化はすさまじく、すでに現代人の生活の中にはいくつものテクノロジーが入り込んでいます。

さらにテクノロジーの進化が加速すれば、人間は次第に機械からどんどん取り残されていくでしょう。

もはや社会の中で何が起きているのかは一般人にはわからなくなり、AI技術や人工知能の発達により機械と人間の違いもわからなくなる。

こうした、テクノロジーと自然が融合した状態のことを、落合陽一は「デジタルネイチャー: 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂」の本の中で「デジタルネイチャー」と定義しています。

落合陽一氏は、テクノロジーは偏在的に私たちの生活の中に無意識的に介入していくと述べています。

私自身、侘び寂びという概念について深く考えるようになったのも、落合陽一から影響を受けたことがきっかけです。

「未来に対して必要なのはどんな意識か?」を追求した結果、侘び寂びの心という答えが自分の中に生まれました。

人工知能が進化した時代において、生活の中で充実感や幸福感を感じるには、モノや機械に依存することなく自分自身の中に充足を見出すしかない。

そのために役立つのが、侘び寂びの心であり、感性であり、美意識です。

欲求に従ってモノを追い求めるのではなく、自分の感性や美意識と向き合うことで喜びや趣を感じる。

コンピューターが現代人の生活の中に入り込んでくる時代では、この感性こそが重要になのです。

 

侘び寂びの価値

侘び寂びの心を持ちながら生きることで、一時的な感情に振り回されることも、必要以上に欲望に溺れることも圧倒的に減ります。

今自分が持っているものに美しさと価値を感じ、自然的なモノの中に趣を感じる。

それだけで人は充実した日々を送り、幸せに生きていける。

現代は情報社会と呼ばれ、情報の流れがとてつもなく早い時代です。

そうした時代の中で、本当に大切にすべきことはSNSの中ではなく昔の文化の中にあります。

未来のために行動するには、過去から学ぶ姿勢を持つことが大事です。

19世紀のドイツの政治家、ビスマルクも以下のように言っています。

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。

昔の人たちが持っていた考えを、現代では「古臭い」「時代が変わったから意味がない」と言う人もいますが、決してそうではありません。

中には意味がないものもあるのは事実ですが、昔よりも雑化した現代だからこそ、昔のシンプルな考えが重要になってくることもあるのです。

Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズは、シンプルについてこんなことを言っています。

シンプルであることは、複雑であることよりもむずかしいときがある。

物事をシンプルにするためには、懸命に努力して思考を明瞭にしなければならないからだ。

だが、それだけの価値はある。なぜなら、ひとたびそこに到達できれば、山をも動かせるからだ。 

侘び寂びの心を持って生きるのは難しいかもしれませんが、それだけの価値があります。

なぜなら、それを持つことができれば、いつでも幸せを感じられるからです。

 

幸せかどうかは心が充実しているかどうか

侘び寂びの心は、人生の中に多くの喜びを与えてくれます。

実際、人間の幸せは遠くあるように感じます、いつもすぐそばにあるものです。

誰もが気づかずに通り過ぎる平凡な毎日の中にも、見える人には幸せがちゃんと見えている。

幸せが見える人と見えない人の違いは、心が充実しているかどうかに過ぎません。

そして、心の充実を得るために役立つのが、侘び寂びという感性と美意識なのです。

侘び寂びの心は、お金を出せば買えるものでも、街中で売られているものでもありません。

それは自分の意識の中にあり、誰でも今この瞬間から侘び寂びの心を持つことができます。

忙しく生きる現代人にとって、侘び寂びの心は癒しをもたらし、身近な幸せに気づく感性を与えてくれるでしょう。

 

まとめ:侘び寂びは現代人の処方箋

今回の記事では、侘び寂びとはどういうものなのかについて詳しく解説してきました。

まとめは以下のとおり。

今回の記事のまとめ
  • 侘び寂びとは、質素で簡素なものを楽しむ日本の美意識。
  • 侘びの本質は、足るを知る感性。
  • 寂びの本質は、心の充実を感じる美意識。
  • 侘び寂びの心があれば、平凡な日常が色づいて見える。
  • 時代がテクノロジーだからこそ、侘び寂びの心が大事になる。
  • 幸せは気づくかどうか、侘び寂びの心があれば身近な幸せに気づける。

侘び寂びについて語られるとき、よく「質素な生活」「欲を持たない生活」と勘違いされますが、それは侘び寂びの心を本当の意味で理解していません。

人間にとって欲求や欲望は完全に排除できるものではなく、排除すべきものでもありません。

欲望が一切ない生活は、質素よりも無味乾燥なものになるでしょう。

大事なのは欲望に振り回されないことであり、持つべき欲をしっかりとコントロールし、必要以上に求めないことです。

侘び寂びの心は、人やモノ、欲求や欲望に振り回されている現代人にとっての処方箋となります。

今の生活が充実していない人、どこか心が満たさない人は、侘び寂びの心を持ち、普段の生活から幸せを見つけてみましょう。

また、侘び寂びを理解するのにおすすめの本を載せておくので、興味ある人は読んでみてください。

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