最終更新日 2022年5月14日
こんにちは、竜崎です!
みなさんは、以下のようなことを思ったことはありませんか?
- 相手に好印象を与えたい。
- どうすれば好印象を相手に与えられるのか。
- そもそも印象はコントロールできるのか。
多くの人は相手から「どう思われているか」を気にしています。

誰だって人から敬遠されたり、異性から嫌われたりはしたくないですよね。
ですが、多くの人は相手への印象を気にしすぎるあまり、不自然になってあまりいい印象を抱かれないことが多いです。
特に恋愛でそうした経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。
しかし、相手への「印象」はコントロールが可能であり、そのためには心理学の知識が役立ちます。
相手への印象は心理学を応用することで、好印象にすることができる。
その心理学的な方法とは、「ピークエンドの法則」というものです。
そこで今回の記事では、相手への印象はコントロールできることをピークエンドの法則から解説し、後半に相手に好印象を与える方法を解説していきます。
- どうすれば相手への印象をコントロールできるのか。
- ピークエンドの法則とはどういうものなのか。
- 相手に好印象を与える方法。
相手に好印象を与えることができれば、恋愛や人間関係で失敗することはなくなります。
好印象を与えるというのは、人との付き合いの中でとても重要なものです。

目次
相手への印象はコントロールできる

相手に好印象を与えるためには、まずはピークエンドの法則について理解しておく必要があります。
ピークエンドの法則とは、感情がもっとも高くなった「ピーク」のときと、終わりに経験した感情、「エンド」のときの感情を強く記憶する心理法則のことです。
- ピーク⇒感情がもっとも高くなった瞬間。
- エンド⇒終わりの感情。
- ピークエンドの法則は、ピークとエンドの感情を強く記憶するという心理法則。
これを言い換えると、相手への印象は感情が高ぶったときと終わりに体験した感情によって決まるということになります。

ピークエンドの法則の具体例
言葉だけではわかりづらいと思うので、まずはピークエンドの法則の具体例を見てみましょう。
紹介するのは行動経済学の祖であるダニエル・カーネマンが、学生たちにおこなった実験の一つです。
まずはじめに、被験者の学生たちに14℃の冷たい水に1分間手をつけるという不快な体験をしてもらう。
これを体験1と名付ける。
次に、同じく14℃の冷たい水に1分間手をつけるという不快な体験をした後、今度は続けて15℃の水に手をつけてもらう。
これを体験2と名付ける。
さて、カーネマンはこの実験の後すぐ学生たちに「もう一度同じ体験をしなければならないとしたら、どっちがいいか?」と尋ねました。
すると、被験者である学生たちの80%が後者を選んだのです。

そのため、普通なら1分間だけ手をつければいい前者を選ぶのが合理的な選択だと言えるでしょう。
ではなぜ、学生たちの80%が後者を選択したのでしょうか?
この現象を説明するのが、ピークエンドの法則です。
終わりよければすべて良し
ピークエンドの法則では、体験している出来事のピークのときと、エンドのときの記憶が出来事全体の印象を決定づけます。

- どんなに不快な出来事でも、終わりに体験したことがいい出来事だった場合、人はその出来事全体を良いものと判断してしまう。
- 仕事で上司に怒られるなどの嫌なことがあっても、仕事終わりに気になる異性から飲みに誘われれば、その日はいい1日だったと思ってしまう。
これは人間関係にも応用することができます。
相手から嫌なことをされても、最後に嬉しいことをされると相手にいい印象を抱いてしまう。
後で恋愛で好印象を抱かせる方法を詳しく見ていきますが、基本的には「ピーク」「エンド」を良いものにすれば相手に好印象を与えられます。
つまり、相手への印象は「ピーク」と「エンド」にかかっているというわけです。
相手への印象は「ピーク」と「エンド」で決まる。
よく「1日の終わりに反省することが大事」と言いますが、これも実はピークエンドの法則を応用した形の教訓です。
つまり、1日を振り返って反省することでその日の悪い出来事を清算し、明日からも頑張ろうと思えるようになる。
人の記憶の大部分は、出来事の印象的な部分「ピーク」と「エンド」に支配されているのです。
人は記憶を美化する
人の記憶はとても曖昧なものです。

これは心理学的に「利用可能性ヒューリスティック」と呼ばれ、「頭の中で取り出しやすい情報を優先して思い浮かべる」現象のことです。
そして、利用可能性ヒューリスティックとピークエンドの法則には深い関係があります。
ピークエンドの法則は、出来事の「ピーク」と「エンド」を元に出来事を判断します。
ですが、「ピーク」と「エンド」は記憶に強く残っているため、過去を思い出すときに取り出しやすくて利用しやすいです。
人は目につきやすいもの、具体的なもの、印象的なもの、ハッキリしたもの、記憶に残りやすいもの、心を動かすもの、感情を動かすものに惹かれる。
これらはすべて「ピーク」と「エンド」に言い換えることができ、相手への印象もこれらでコントロールすることができます。
何度も言うように、相手への印象のほとんどは「ピーク」と「エンド」で決まり、ほかの些細な点は印象に大した影響は与えません。
人は過去の記憶を美化する生き物ですが、それは「印象も美化する」と言い換えられます。

恋愛で相手に好印象を与えるには?
「相手への印象をコントロールできる」と聞いて、多くの人が考えるのはおそらく恋愛でしょう。
- 好きな人に嫌われたくない。
- どうすれば狙っている人に好印象を与えられるのか。
こうした悩みを持っている人もたくさんいます。
実際、ピークエンドの法則がもっとも強く働くのは恋愛です。

たとえば、はじめて好きな人とデートしたときの楽しさは、ほかの出来事よりも強く記憶されやすくなっています。
はじめて相手の家に遊びに行ったときも、はじめのお泊りも記憶に強く刻み込まれる「ピーク」の出来事です。
逆に、振られたときは「エンド」として記憶されるため、こちらも記憶に強く刻まれます。
失恋を長い間引きづったり、トラウマとして心に傷を与えるのも、ピークエンドの法則から考えれば納得できることです。
- ピークの出来事⇒はじめてのデートやお泊り。
- エンドの出来事⇒失恋やトラウマ。
では、恋愛で相手に好印象を与えたいときはどうすればいいのでしょうか?
それは、「ピーク」と「エンド」の印象を良くすればいいだけです。
- ピーク⇒相手の感情が高まっているときに、楽しいことやうれしいことをする。
- エンド⇒会話の最後を盛り上げる。相手を気遣うなど別れ際の印象を良くする。
こうすることでピークとエンドの記憶が優先され、自分への印象を全体的に良いものに書き換えてくれます。

相手に好印象を与える3つの方法

ここまで、ピークエンドの法則を元に相手への印象はコントロールできることについて解説してきました。
ピークエンドの法則の法則は、盛り上がる「ピーク」と終わりの「エンド」の部分を強く記憶するというものです。
では実際に、どうすれば相手に好印象を与えられるのか?
具体的な方法は以下の3つです。
- ピークのときに相手を楽しませる。
- 別れ際に嫌な思いをさせない。
- 嫌なことは最初に済ませる。

ピークのときに相手を楽しませる
相手に好印象を与える方法の1つ目は、相手との楽しい時間を増やすことです。
何度も言いますが、ピークエンドの法則では体験している出来事の「ピーク」と「エンド」を優先的に記憶します。

であれば、感情がもっとも高まっているピークのときに、とことん相手を楽しませるのが効果的だとわかります。
たとえば、友達と遊んでいるときにふとしたことでハイテンションになるときがあるでしょう。
そうしたときに相手を楽しませることができれば、普通に遊ぶよりも好印象を与えることできます。
異性とのデートも同じで、余計なことは考えずに相手のテンションが上がったときに最大限楽しませるようにする。
相手のテンションが上がっているときに、最大限相手を楽しませる。
楽しませる方法は何でもよく、褒めたり冗談を言ったりなど相手のテンションがさらに上がるようなことをしてあげましょう。
そうすれば、相手があなたとの時間を思い出すのはハイテンションのときのもっとも楽しい感情となります。
それが相手に好印象を与えるのです。

相手の気分が上がっているときを見極め、その瞬間に相手を楽しませることができれば、自然とあなたへの印象は好印象になるはずです。
別れ際に嫌な思いをさせない
さきほど言ったように、感情がピークのときに相手を楽しませるのは好印象を与えるために大事です。
しかし忘れてはならないのは、「終わりよければすべて良し」というのは「終わり悪ければすべて悪い」になることがある点です。
基本的には「ピーク」の部分を思い切り楽しめば、頭の中の記憶には楽しい出来事だったと錯覚が起こります。
ですが、「エンド」の部分が悪かった場合、ピークの記憶を上書きして全体の印象が悪くなってしまうのです。
エンド(終わり)が悪いと、ピークの記憶が上書きされて印象は悪くなる。
たとえば恋人との楽しかったデートでも、別れ際に恋人の携帯に浮気相手からの連絡が来たとわかれば、デートの楽しかった記憶はすべて吹き飛びます。
結果として、その日のデートは最悪なデートだったという記憶だけが強く残るでしょう。
友達と喧嘩して別れた場合も、ピークのときにどんなに盛り上がって楽しかったとしても、最後に喧嘩すれば最悪な1日だったと記憶されます。

どんなに楽しかったとしても、最後の最後に相手に嫌な思いをさせてしまうと、印象は悪いものになってしまいます。
逆にあまり楽しくなかったとしても、最後に楽しく会話を終えられれば、相手に好印象を与えることは可能です。
好印象を与えるコツは、別れ際に嫌な思いをさせない点にあります。
嫌なことは最初に済ませる
相手との会話の中には、どうしても言いにくいことを言わなければならないときもあるでしょう。
ですが、そうした場合でも相手に好印象を与えることはできます。
それは、嫌なことはできるだけ最初に済ませておくことです。

最初に嫌なことを済ませておけば、ピークとエンドで印象は変えられる。
もちろん、だからといって何でも最初に済ませればいいというわけではありません。
恋人との別れ話をデートの最初にすると、その後のデートは楽しめなくなるのが普通です。
ですが、最後に別れ話をした場合でも、結局はエンドが最悪な出来事になるのでどっちにしろその日は最悪な一日と記憶されるでしょう。
それなら嫌なことは最初に済まし、できるだけピークとエンドを良いものにしたほうが全体的な印象は良くなります。
初対面の人に言いづらいことがあるときは、できるだけ最初に言う。
嫌なことは後回しにすればするほど言いづらくなりますし、エンドに近いときに言われるほどあなたの印象は悪くなります。
相手に嫌な思いをさせるとわかっていながらも好印象を与えたいなら、嫌なことはできるだけ最初に済ませるようにしましょう。
【まとめ】好印象を与えるコツは、「ピーク」と「エンド」にある

今回の記事では、相手への印象はコントロールできることをピークエンドの法則から解説し、後半に相手に好印象を与える方法を解説しました。
- ピークエンドの法則とは「ピーク」と「エンド」を強く記憶する心理のこと。
- 相手への印象は「ピーク」と「エンド」で変えられる。
- 相手に好印象を与える3つの方法。
相手に好印象を与えるためには、「人がどうのように相手への印象を決めるのか」を知る必要があります。
その心理を教えてくれるのが「ピークエンドの法則」です。
- ピーク⇒感情がもっとも高くなった瞬間。
- エンド⇒終わりの感情。
- ピークエンドの法則は、ピークとエンドの感情を強く記憶するという心理法則。
人は「ピーク」と「エンド」の部分を重視し、そのほかの部分は大して気にしていません。
相手の印象を決めるときにも、人は無意識のうちに「ピーク」と「エンド」のときの印象で相手を判断しています。
相手への印象は「ピーク」と「エンド」で決まる。
このピークエンドの法則を応用すれば、どうすれば相手に好印象を与えられるかがわかるでしょう。
その方法とは以下の3つです。
- ピークのときに相手を楽しませる。
- 別れ際に嫌な思いをさせない。
- 嫌なことは最初に済ませる。
もちろん、本当は性格の悪い人が一時的に好印象を与えるだけでは、いつかは愛想を尽かされてしまうでしょう。

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